家のメンテナンス時期と費用目安は?自分でできるお手入れ方法も紹介
- お役立ちコラム
家を購入したら新築の輝きをいつまでも守りたいですよね。
愛着あふれるマイホームを、できるだけきれいな状態で長く住み続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
そこで今回は、長く住み続けるために必要な住宅のメンテナンス方法について、修繕時期、費用、自分でできるお手入れ方法まで網羅してご紹介します。
これからお家のメンテナンスを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
家のメンテナンスの重要性
そもそも、なぜ家のメンテナンスが大切なのか、ご存じでしょうか。
これには「住宅の寿命」が関係しています。
家は風雨や紫外線、経年劣化などによって、少しずつ傷んでいきます。
家のメンテナンスをすることで、こうした建物の劣化を防ぎ、快適な住環境を維持することができます。
家のメンテナンスをしないとどうなる?
家のメンテナンスを怠ると、以下のような問題につながる可能性があります。
- 建物の寿命が縮まる
- 修繕費用が高額になる
- 健康被害のリスクが高まる
雨漏りによる腐食、シロアリ被害による構造体の損壊などにより、早ければ30年で解体が必要になる可能性も出てきます。
外壁塗装の塗り替え(費用目安:約100万円)、屋根の葺き替え(費用目安:約80万円)など、放置すればするほど高額な修繕費用がかかる可能性があります。
また、カビによるダニやカビ菌の繁殖、シロアリによる木材の損壊による害虫の発生などにより、アレルギーや呼吸器疾患などの原因となる可能性があります。
家のメンテナンスで特に重要なのはどの部分?
長く快適に家に住み続けるために、特に重要となるのが、外壁と屋根のメンテナンスです。
外壁と屋根は、家にとって「盾」のような役割を担い、雨風や台風などの外気から住まいを守ります。
しかし、これらの部位は、常に厳しい環境に晒されており、ダメージが蓄積されやすい箇所でもあります。
見た目は変化しにくいため、気づかないうちに劣化が進んでいるケースも少なくありません。
家のメンテナンスのスケジュールは?時期と施工内容
それでは、家のメンテナンスはいつ、どのように行うのが適切なのでしょうか。
築年数ごとに、特に注意が必要な箇所とメンテナンス時期をご紹介します。
築年数10年
築年数10年の時期には、以下のメンテナンスを行いましょう。
- クロスの張り替え
- 屋根の点検
- 外壁の塗装、シーリングの打ち替え
はじめの10年間は、外壁のシーリングや塗装、屋根の点検など、建物の外観を美しく保ち、雨漏りなどの劣化を防ぐためのメンテナンスを積極的に行いましょう。
また、給湯器などの設備の交換も視野に入れて、快適な住環境を維持することが重要です。
築年数10〜20年
築年数10年から20年の時期には、以下のメンテナンスを行いましょう。
- 水回り設備の交換(排水管、トイレ、キッチンシンクなど)
- 畳の取り替え
- 雨どいの交換
- フローリングの張り替え
築10年を超えると、外壁や屋根の劣化が目立ち始め、水回り設備も交換時期を迎えます。
また、排水管の清掃や電気設備の点検など、見えない部分もしっかりとメンテナンスを行い、工事が必要なのかしっかりと見極めましょう。
築年数20〜30年
築年数20年から30年の時期には、以下のメンテナンスを行いましょう。
- 屋根の葺き替え
- 窓の交換
- 給水・排水設備の交換
- 基礎や柱の点検・補修、耐震診断
築20年を超えると、建物の各部位が本格的に老朽化し、大規模な修繕が必要になってきます。
外壁や屋根の張替え、水回りの全面交換、基礎や柱の補修など、多額の費用がかかる可能性もあります。
しかし、これらのメンテナンスを行うことで、建物の寿命を延ばし、安全で快適な住環境を維持することができます。
また、耐震診断を行い、必要に応じて耐震補強を行うことも重要です。
上記はあくまで目安であり、住環境や建物の状態によって適切な時期は異なります。
具体的なメンテナンス時期は、専門業者に相談することをおすすめします。
家のメンテナンスの種類と費用
外装のメンテナンス
ここでは外装のメンテナンスの種類と費用の相場について紹介します。
外壁
外壁では、ひび割れや浸水などの被害を防ぐために、再塗装やシーリングを行うのが一般的です。
30坪程度の一戸建ての場合、費用の相場は約80~150万円です。
屋根
屋根は素材やメンテナンス内容によって費用が大きく異なります。
例えば、ストレート屋根の塗装のみなら60〜80万円前後で可能な場合もありますが、瓦屋根の葺き替えなら100万円前後になる場合もあります。
基礎・構造体
基礎や構造体のメンテナンスは、基本的には塗装によるコーティングで浸水被害を予防することです。
状態によって価格差が大きく、数100万円から1,000万円を超える規模の大規模メンテナンスも想定されます。
また、シロアリ対策として防蟻薬剤処理を行う場合は、10〜20万円が相場です。
内装のメンテナンス
ここでは内装のメンテナンスの種類と費用の相場について紹介します。
壁・床
壁や床は、クロス、フローリング、畳など、使用している建材によって費用が変わります。
ただ、いずれも10畳程度の部屋で1万円以上の費用がかかります。総貼り替えになるとさらに多額の費用を用意する必要があります。
水道管設備(給水・給湯管、排水管)
水道管設備は、住宅設備の中でも長持ちしやすい部分です。
点検や補修の費用は箇所ごとに1万円ほど、高圧洗浄が3〜5万円ほどと言われています。
水道管設備そのものの交換となると、30〜50万円ほどかかります。
キッチン周り
キッチン周りのコンロやレンジフードなど機器のメンテナンスには、約20〜100万円の費用がかかります。
キッチン本体の場合は300万円以上する場合もあります。
トイレ
トイレはパーツの点検や交換の場合は1〜5万円が相場で、本体の交換になると約10〜30万円を想定しておきましょう。
お風呂
お風呂の各パーツや建材の補修には約5〜15万円かかります。
ユニットバスに変更したり、ユニットバスを新しくしたりするような大規模な工事の場合、100〜250万円ほどかかることもあります。
自分でできる家のメンテナンス
外壁も普段から自分でお手入れ
外壁がだんだんと黒ずんだり、コケが生えたりをそのままにしておくようでは、家の状態が良好とは言えません。だからと言って外壁は頻繁には掃除できません。
1年に1度大掃除の際にやる人が多いのではないでしょうか。
できる範囲で、バケツ、ホース、ブラシ、洗剤などを使って外壁掃除を行いましょう。カビなどが付着している部分には、カビ取り剤などを使ってみます。
高圧洗浄機もあれば便利です。高圧洗浄機を使えば、力を入れず、高いところまできれいになります。1年くらいのコケや汚れなら一瞬できれいになるかもしれません。
長く住んでいく家ですので、外壁の手入れは定期的に行いましょう。
自分で出来ない場合はぜひ、当社にお尋ねください。
新聞紙と水だけでもOKな窓のお手入れ方法
せっかくの大きな窓も曇っていたり、手垢が付いていたり、汚れていたら台無しです。ただ、大きければ大きいほど、掃除は大変です。
新聞紙と、洗剤か水を用意して掃除しましょう。
洗剤がある場合には、洗剤をかけ、新聞紙で窓を拭き、乾いた新聞紙で拭き取ります。
洗剤が無ければ水で湿らせた新聞紙で大丈夫です。これだけで十分です。
網戸やドア類のお手入れ方法
窓は拭いても網戸は掃除しないという人も多いでしょう。そして普段触っているドアも同様です。この2つは大掃除などの時にも見逃されがちな部分でもあります。
しかし、家をきれいに保つにはやはり網戸やドアもお手入れしましょう。
網戸は、目が細かく水を大量に使ってスポンジなどでこするものの、きれいになったかどうかわからなかったり、掃除しにくいので、ついつい後回しにしたり、軽く水をかけるだけで終わったりします。
しかし、今は簡単に網戸専用のシートもありますし、メラミンスポンジなどで拭き取ると汚れが落ちます。
ドアに関しては、部屋と部屋をつなぐドアはもちろん、玄関ドアも見逃されがちです。
ドアノブなどは特に、汚れがたまる部分でもあります。
ドア本体は軽く拭くだけでも汚れは落ちますが、ノブの部分は少し念入りに重曹やメラミンや歯ブラシなどを使って磨いた後、乾いた布で拭くといいでしょう。
関連記事:掃除がめんどくさい!掃除の頻度を減らす工夫をしよう!
家のメンテナンスで使える補助金・助成金
住宅のメンテナンスで使える補助金・助成金は、大きく分けて国と自治体の2種類があります。
国の補助金・助成金の例
①省エネ住宅改修等支援事業
2050年カーボンニュートラル実現のため、子育て世帯・若年夫婦世帯が省エネ性能の高い住宅の新築やリフォームを行う場合に補助金を支給する制度です。
②長期優良住宅化リフォーム推進事業
耐震性や省エネ性、バリアフリー性などを向上させるリフォームを行う場合に、最大300万円の補助金を支給する制度です。
自治体の補助金・助成金の例
自治体では、独自の補助金・助成金制度を設けている場合があります。内容は自治体によってさまざまですが、以下のようなものがあります。
- 外壁塗装・屋根塗装の助成金
- 耐震改修の助成金
- バリアフリー改修の助成金
- 省エネ改修の助成金
- 高齢者向けの住宅改修費助成制度
具体的な補助金・助成金を知りたい場合は、国土交通省やお住まいの自治体のホームページで調べましょう。
まとめ
新築は住んでいくうちに新築ではなくなります。生活していれば、いろいろな汚れが付いていきます。
しかし、お手入れやメンテナンスをしっかりとしておくことで、長く新品と同じ状態を保つことができます。
何より、しっかりとメンテナンスされた家は気持ちがいいものです。それは家の中も外回りも同様です。
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