住宅ローンの選び方!損をしないために賢く選ぼう

家を購入する際、多くの人が住宅ローンを利用しようと考えるでしょう。

しかし、住宅ローンにはさまざまな種類があるため、どれを選べばいいのか分からないと悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そのような方のために今回は、住宅ローンの基礎と、その種類についてご説明しますのでぜひご参考になさってください。

正しい知識を得て、自分に一番合った住宅ローンを選択できるようにしましょう。

そもそも、住宅ローンとは?

住宅ローンとは、住居用の土地を購入した人が利用できるローンのことで、賃貸用住宅や住宅以外の用途で使う土地の購入をする際には、使うことができません。
住宅ローンは、銀行や信用金庫などで組むことが可能です。

中でも、有名なフラット35は、住宅金融支援機構と金融機関が提携して提供しています。

住宅ローンには、いくつかの特徴があります。まず挙げられるのは、高額な借り入れが可能ということです。

数十万円、数百万円が限度の一般のローンに比べ、数千万円という高額な借り入れが可能となります。

また、長期間での借り入れも可能で、30年、35年といった長期スパンでの借り入れができます。
そして、低金利だということも特徴のひとつです。

住宅ローンには3つの金利タイプがある

住宅ローンの金利タイプには、大きく以下の3つの種類に分けられます。

1.変動金利型

変動金利型は、半年に1度かかる金利が見直される金利タイプです。

固定金利型に比べると利率は低く設定されているというメリットがありますが、将来大幅な物価上昇が起こった場合は、金利が大きく上がってしまう恐れがあります。

また、返済額には上昇限度があるため、金利の上昇幅が大きい場合には、利息分の支払い割合が増え、元金がほとんど減らなくなってしまうというリスクもあります。

住宅ローンの変動金利型は、市場金利に応じて金利が変動するタイプのローンです。

通常、返済額は5年間固定されますが、5年ごとに見直され、金利が大幅に上昇した場合でも直前の返済額の最大1.25倍までに制限されることが一般的です。

変動金利型住宅ローンのメリット

変動金利は固定金利に比べて一般的に低く設定されているため、借入当初の返済額を抑えることができます。
さらに、市場金利が下がれば、毎月の返済額も減少するため、総返済額が少なくなる可能性もあります。

変動金利型住宅ローンのデメリット

しかし、一方で将来的に金利が上昇した場合には、返済額が増加し、返済計画に支障をきたす可能性があります。
金利の変動を予測することは難しいため、長期的な返済計画を立てる際に不確実性が伴います。

金利が上昇しても対応できる余裕がある人や、繰り上げ返済を積極的に行える人に向いています。
また、返済期間が短い場合、金利変動の影響が少ないため、変動金利のメリットを享受しやすいです。

一方で、金利変動による返済額の増減を避けたい人は、固定金利を選ぶ方が安心です。

変動金利型の住宅ローンを選ぶ際は、金利の動向をよく理解し、将来的な金利上昇に備えたシミュレーションを行うことが重要です。

2.固定金利型

固定金利型では、最初に契約したときの金利が、ローン支払いが終わるまで適用されます。
そのため、長期的な資金計画が立てやすく、安心して返済していけるというメリットがあります。

ただし、金利は変動金利と比べると高めに設定されていることが多いです。

固定金利型住宅のメリット

固定金利型のメリットは以下の通りです。

  1. 金利上昇リスクを回避できる
  2. 返済計画が立てやすい
  3. 将来の返済額が予測しやすい

固定金利型住宅のデメリット

一方、デメリットとしては以下が挙げられます。

  1. 変動金利よりも金利が高い傾向にある
  2. 固定期間中は金利の見直しができない
  3. 金利が下がった場合でも恩恵を受けられない

固定金利型は、以下のような人に向いています。

  • 金利上昇リスクを避けたい人
  • 将来の返済額を確定させたい人
  • 安定した収入がある人
  • 長期的な視点で住宅ローンを組む人

住宅ローン利用者の7割近くが変動金利を選択しており、固定金利を選択する人は相対的に少ないですが、金利タイプの選択は個人の状況によって異なるため、自身のライフプランや経済状況を考慮し、慎重に検討することが重要です。

3.固定金利期間選択型

住宅ローンの「固定金利期間選択型」は、借入当初の一定期間(例えば2年、3年、5年、10年など)金利を固定し、その期間が終了した後は変動金利に移行するタイプのローンです。
固定期間中は毎月の返済額が一定であるため、返済計画が立てやすいという特徴があります。

また、支払金の半分を変動金利型に、もう半分を固定金利型にするなどといった住宅ローンの組み方もあります。

固定金利期間選択型住宅ローンのメリット

固定期間中は金利が変わらないため、毎月の返済額が一定で、家計管理がしやすいほか、全期間固定金利型に比べて、借入時の金利が低い傾向があります。

固定金利期間選択型住宅ローンのデメリット

固定期間終了後に金利が上昇すると、返済額が増加するリスクがあります。
また、再度固定金利を選択する際に手数料がかかる場合があります。

固定期間が長いほど、金利が高くなる傾向がありますが、返済額は安定性します。
自由度は高いことはメリットにも感じますが、変動金利に移行するリスクやタイミングを考慮する必要があります。

利用者の傾向

住宅金融支援機構の調査によると、固定期間選択型を選んだ人の約半数が、金利の固定期間を10年以上に設定しています。

また、固定期間選択型を選ぶ人は全体の約20.7%で、変動金利を選ぶ人が68.1%、全期間固定金利を選ぶ人が11.2%という割合です。

返済額のこと考えながら住宅ローンを選ぼう!

住宅ローンを選ぶ際は、どの金利タイプで借りるのかを最初に決めます。
これは、住宅ローンを組む銀行を選ぶ際に、どの金利で比べればいいのか分からないと、比較がしづらいためです。

変動金利に向いているタイプは、どんどん繰り上げ返済ができ、多少は支払額がアップしても問題ないという、お金に余裕のあるご家庭です。
一方で固定金利は、子供がいて将来的に教育費がかかる予定があるなど、将来の支出計画をしっかり立てたいというご家庭に向いているでしょう。

金利の種類が決まったら、いよいよ銀行選びです。

多くの銀行のウェブサイトには、住宅ローンシミュレーターが設置されており、借り入れ金額と期間から総支払額を算出できるようになっています。

それぞれの銀行でお金を借りた際に、諸費用等を含め具体的にいくら支払うことになるのかを確かめてみてください。
また、繰り上げ返済の予定がある人は、繰り上げ返済手数料が無料でできるのかどうかも見ておきましょう。

住宅ローンを借りるときは、今回ご紹介した点に注意しながら、しっかりと比較検討をするようにしましょう。

正しい知識を身に着け、自分に合った住宅ローンを選ぶことが大切です。