地震対策!防災グッズの適切な置き場所とは?より安全を確保するための収納ポイント
- お役立ちコラム
地震や火事などの災害が発生した際、自分と家族の安全を守るために欠かせないのが、防災グッズです。
しかし防災グッズの中身や置き場所によっては、本来の役割を果たせない可能性もあります。防災グッズを用意する際は、必要な物をすぐに持ち出せる置き場所を検討することが大切です。
この記事では、防災グッズの適切な置き場所について解説します。防災グッズの中身や収納の際のポイントについても触れているため、ぜひ参考にしてください。
置き場所を決める前に!防災グッズに入れておくべき物
防災グッズの置き場所を決める前に、防災バッグやケースに入れておく中身の確認をしておきましょう。
防災グッズは、有事の際に最低3日間は家族全員が無事に過ごせるだけの備蓄品を用意しておくと安心です。
また、避難場所に持ち出す用の防災グッズと、在宅避難用の防災グッズを分けて用意するのも、忘れないようにしましょう。荷物を分けておくことで、災害時に慌てずに行動に移せます。
持ち出しを想定した備蓄品
持ち出しを想定した備蓄品は、以下のチェックリストを参考にしてください。
災害時は上記の物を、家族全員分用意し避難しなくてはなりません。大人だけで子どもたちの荷物も負担するのは大変なため、子どもにも持ち出し用のリュックを用意しておくと良いでしょう。
在宅避難を想定した備蓄品
在宅品の備蓄品は、自宅避難や避難所から一時帰宅をすることを想定した物です。
備蓄品は日常生活で使用する物も多くあります。生活をする上でストックを切らさないようにするだけでも、十分な備えになるでしょう。
防災グッズのおすすめの置き場所とは?
防災グッズの中身を確認したら、次は置き場所を決めましょう。防災グッズの置き場所は、どこに置くのが正解なのか解説します。
分散収納がおすすめ!
防災グッズを1つの場所にまとめて置いてしまうと、災害時に持ち出せない可能性があります。
たとえば玄関に防災グッズをすべてまとめて置いてしまうと、水害が発生した際に、1階まで取りに行けないかもしれません。また、2階に防災グッズをまとめれば、火事や地震の際に逃げ遅れてしまう可能性があります。
防災グッズを分けて収納することで、近くの防災グッズを手に取って避難できるため「避難用の備品がゼロ」の状態で被災するのを防げます。
では、分散収納をするにあたってどこに何を置けば良いのでしょうか。
玄関周辺
玄関は主要な避難口となるため、土間収納や靴箱の中に防災グッズを用意しておくと安心です。また外に避難をした後、家に防災グッズを取りに行く可能性も考えられます。
災害の規模によっては家の倒壊の危険性もあるため、なるべくすぐに荷物を取り出せる玄関周辺に基本的な防災グッズを詰めた防災バッグを用意しておくと安心です。
具体的に玄関に置いておいた方が良いものは以下の通りです。
- 防災バッグ:防災グッズをある程度コンパクトにまとめたバッグを玄関近くに置いておきましょう。
- 靴:準備せずとも、すでにある状態かもしれませんが、ガラスの破片などから足を守るために必要です。
リビング周辺
リビングは家族が過ごす時間が長い場所です。リビング周りに防災グッズを用意しておくことで、素早く避難ができます。
また、外に避難するよりも家の中のほうが安全であると判断できる災害の場合、在宅避難を行う可能性もあります。
その際はリビングが家族の避難場所の拠点となるため、リビング周辺には在宅避難を想定した備蓄品も用意しておくと良いでしょう。
上述の通り、リビングが主な収納場所になると思いますので、玄関よりも必要なものを網羅した防災バッグを置いておきましょう。その中に入れておいた方が良いものは以下の通りです。
- 飲料水 :最低3日分の飲料水を保管しておくことがおすすめです。
- 食料:保存食や非常食を用意します。缶詰やレトルト食品などが便利です。
- 懐中電灯と予備電池:停電時に備えて必ず準備しておきましょう。
- 応急手当セット:絆創膏や消毒液、常備薬などを含む応急手当用品をまとめておきましょう。
- 衣類と毛布:寒さ対策として衣類や毛布を用意します。
- 携帯トイレ:トイレが使えない場合に備えて携帯トイレを準備します。
- 財布:電子決済が使えない場合に備えて、現金を用意しておきましょう。身分証も入っているとなお良いです。
関連記事:【リビングの収納術】3つのコツや場所・アイテム別アイデアを紹介
キッチン
キッチンに日頃から食料品や生活品をストックして保管している家庭が多いかと思います。日用品の備蓄を切らさないように気をつけておくことで、有事の際に慌てずに済みます。
また、災害時はガスや電気が使えないことも少なくありません。キッチンにはカセットコンロとガスを用意しておくことで、災害時でも食品を温められ、お湯の用意もできます。
キッチンに準備しておいた方が良いものは以下のようなものが挙げられます。
- 飲料水:ペットボトルなどに保存します。1人1日最低2Lは確保しておきましょう。
- 保存食:缶詰やレトルト食品をキッチンの収納スペースに保管します。
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寝室
寝室は家の中でも過ごす時間が長い場所です。ベッドで眠っている最中に災害が発生する可能性もあります。
夜中や早朝に避難が必要になってもすぐに行動できるように、ライトや靴などを寝室に用意しておくと安心です。
また災害によって寝室に閉じ込められたり、リビングが使えない状態になったりする可能性も考えられます。
寝室で数日間過ごせるよう、水や食料など基本的な備蓄品は寝室にも置いておくと良いでしょう。
子ども部屋
子ども部屋にも、寝室同様に万が一の際の備えをしておきましょう。
子どもが1人でも行動できるように、日頃からどこに何が置いてあるのか、防災グッズの位置や中身の確認をしておきましょう。
また、災害時は子どもが1人で子ども部屋で過ごさなくてはならないケースも考えられます。
防災グッズの中身や位置だけでなく、使用方法についてもあらかじめ教えておくと安心です。
防災グッズを収納する際のポイント
防災グッズを用意しても、取り出せなかったり使えなかったりすれば、無駄になってしまいます。防災グッズを収納する際は、次のことに留意しましょう。
- すぐに取り出せることを想定する
- 住まいの立地環境を考慮する
- 防災グッズごとの管理をわける
- 子どもも一緒に防災グッズを確認する
- インテリアに馴染むことも考慮する
すぐに取り出せることを想定する
押入の奥、倒壊して取り出せない場所、手を伸ばさないといけない高い位置などに防災グッズを置くのは避けたほうが良いでしょう。取り出すのに時間がかかってしまい、逃げ遅れる危険性があります。
また家族全員が周知している場所に置くことも、防災グッズの収納において大切なポイントです。
どこに何が置いてあるのか把握できていないと、防災グッズを用意する意味がなくなってしまいます。
住まいの立地環境を考慮する
防災グッズは、住まいのハザードマップに沿って中身や置き場所を決めることも大切です。
たとえば、海が近いエリアでは津波の恐れがあります。
また、山のエリアでは崖崩れのリスクが発生します。津波や崖崩れは、避難警告が発生してから被災するまでの時間が短い災害です。
避難が必要になった際にすぐに家族全員が家から出られるように、出入り口近くにメインの防災グッズを置いてください。
発生する可能性が高い災害を想定し、どこに何を置くのがベストか、家族でシミュレーションや話し合いをしてみましょう。
防災グッズごとの管理をわける
防災グッズの食品には、消費期限があります。電池や薬品なども、使用期限が設けられています。
1人で防災アイテムすべての状況を把握するのは、大きな負担です。食品関連の賞味期限管理は父、日用品の使用期限は母がチェックするなど、それぞれ管理を分けると、いざというときに使用できないリスクを減らせます。
子どもも一緒に防災グッズを確認する
有事の際は、親子が離ればなれになることもあるかもしれません。子どもが1人でも避難できるように、防災グッズはどこに何があるのか、日頃から伝えておきましょう。
レトルト食品の調理方法なども、実践を交えて教えてあげられると良いですね。
インテリアに馴染むことも考慮する
防災グッズは命を守る大切な存在ですが、使用頻度は高くありません。そのため用意をしていない人や押入の奥にしまっている人もいるかと思います。
すぐに取り出せる場所に置いておかないと防災バッグは機能しないため、部屋に向きだしでも置いておけるよう、デザイン性の高い収納ボックスやバッグを選ぶのもひとつの手です。
防災グッズの置き場所がない場合
狭い住宅や収納スペースが限られている場合、防災グッズの置き場所に困ることが多いでしょう。
ここでは、限られたスペースの中でどのように防災グッズを収納・保管するか、その具体的な対処法を解説します。
防災グッズの置き場所がない場合の収納
家具の隙間を有効活用する
収納スペースが限られている場合でも、家具の隙間を有効活用することで、防災グッズを整理できます。
例えば、ベッドの下やクローゼットの上部、シェルフの隙間など、普段使わないスペースにグッズを収納することが可能です。また、家具の上部や背面に取り付け可能な収納ケースや壁掛け収納を活用することで、場所を取らずに保管できます。
玄関や廊下に置く
防災グッズは、玄関や廊下など、避難時にすぐ持ち出しやすい場所に保管するのも効果的です。
狭いスペースでも、壁掛けの収納ラックやスリムな収納棚を活用することで、防災グッズをコンパクトに整理できます。特に玄関は、非常時に素早く持ち出せる場所として理想的です。
使用頻度の少ない物との入れ替え
季節外れの衣類や普段あまり使わない物と防災グッズを入れ替え収納するのも一つの方法です。
たとえば、夏に防寒具を収納している場所に防災グッズを配置し、冬になったらその場所を防寒具に戻すといった形で、季節ごとに入れ替えることが可能です。これにより、一年を通じて防災グッズの場所を確保しやすくなります。
防災グッズをコンパクトにする方法
必要最小限のアイテムを厳選する
防災グッズを揃える際、必要以上に多くのものを購入してしまうことがあります。まずは、本当に必要なアイテムだけを厳選することが大切です。
例えば、非常食や水、懐中電灯、ラジオ、救急セットなど、最も重要なアイテムに絞り込むことで、収納スペースを最適化することができます。
以下に代表的な最低限の防災グッズを挙げます。
- 非常食と水(最低3日分)
- 懐中電灯と予備電池
- 携帯ラジオ
- 救急セット
- 多機能ナイフや工具
- 防寒具や簡易毛布
これらの基本的なアイテムを揃えた上で、家族構成や居住地域に応じて必要な追加アイテムを検討してください。
コンパクトなグッズを選ぶ
防災グッズは、コンパクトで収納しやすいものを選ぶと、置き場所に困ることが減ります。
現在では、多機能な防災グッズが多く販売されており、例えば、ラジオ・懐中電灯・充電器が一体化したものや、折りたたみ式の非常食などが選べます。こういったものを使うことで、スペースを節約しながら必要な機能を持つグッズを備えることができます。
家族ごとにセットを分ける
防災グッズを一か所にまとめるのではなく、家族ごとにセットを分けることで、スペースを有効に活用できます。
それぞれのメンバーにリュックサックや専用バッグを準備し、個別に必要なアイテムを収納することで、一つの場所にすべてを押し込む必要がなくなります。
防災グッズの適切な置き場所を家族で考えよう
防災グッズの置き場所は、分散させるのがおすすめです。
適切な場所に必要な防災グッズを用意しておくことで、災害発生時に慌てずに行動に移せます。
ご紹介した内容を参考にし、家族で防災グッズの場所や内容についてよく話し合い、災害時に命を守れるように用意しておきましょう。