家や土地にかかる固定資産税っていくらなの?

家や土地を買った際には、住宅ローンの返済が月々いくらになるのかということだけでなく、固定資産税のことも念頭において、長期的な資金計画を立てる必要があります。固定資産税は、家や土地を所持していれば必ず発生するものですから、きちんと理解しておくようにしましょう。ここでは、固定資産税の基本についてご説明します。

固定資産税って何?

固定資産税とは、家屋や土地などの不動産や償却資産を所有する人にかかる税金のことです。また、都市計画税についても同時に請求されるため、これらを合わせて固定資産税と呼ぶ場合もあります。

固定資産税は、その年の1月1日に課税対象の資産を所有していた人が、次の4月1日から1年分の税金を支払う義務を負います。つまり、10月に家を買った人は、翌年の4月1日分からの固定資産税を支払う必要があるということです。

固定資産税の対象となる資産は何?

固定資産税の課税対象となる資産は、一般家庭としては基本的に以下の二つとなります。

土地

固定資産税は、墓地や公道など一部の例外を除き、ほとんどの土地にかかります。
個人が所持している土地に関しては、ほぼ課税されると考えておいて良いでしょう。

家屋

家屋にも固定資産税がかかります。
土地のように半永久的な資産ではありませんが、長期的に保有される資産だからです。

家屋にかかる固定資産税の計算方法

固定資産税は、家屋の評価額によって決まります。この評価額は、該当の家屋を今現在建てた場合にかかるであろう金額と、その家屋が立てられてからの経年、地域の物価、設計管理費などを総合的にみて算出されます。

そして家屋の評価額に、固定資産税及び都市計画税の税率を掛け合わせたものが、固定資産税額です。ただし、新築の家屋の場合は、条件に合致すれば、3年もしくは5年、固定資産税の金額が半額免除されます。なお、同一の市区町村内で所有する家屋の評価額合計が20万円以下であれば、固定資産税は全額免除されます。

新築の家屋については、新築後一定期間の固定資産税額が減額されます。 適用につきましては、次のとおりです。

ア.専用住宅や併用住宅であること。(なお、併用住宅については、居住部分の割合が2分の1以上のものに限られます)
イ.床面積が50平方メートル(一戸建以外の貸家住宅にあっては40平方メートル)以上280平方メートル以下であること。

※分譲マンションなど区分所有家屋の床面積については、「専有部分の床面積+持分で按分した共用部分の床面積」で判定します。なお、賃貸マンションなどについても、独立的に区画された部分ごとに区分所有家屋に準じた方法で判定します。

○減額される範囲
減額の対象となるのは、新築された住宅のうち住居として用いられている部分(居住部分)だけであり、併用住宅における店舗部分、事務所部分など は減額の対象となりません。なお、住居として用いられている部分の床面積が120平方メートルまでのものはその全部が減額対象に、120平方メートルを超 えるものは120平方メートル分に相当する部分が減額対象になります。

○減額される期間
ア.一般の住宅(イ以外の住宅)新築後3年度分
イ.3階建以上の中高層耐火住宅等新築後5年度分

※出典:熊本市
http://www.city.kumamoto.jp/hpkiji/pub/detail.aspx?c_id=5&id=2173

土地にかかる固定資産税の計算方法

土地にかかる固定資産税は、その土地の評価額によって決まります。土地の評価額は、実際の買い値や実勢価格ではなく、路線価によって決定されます。路線価は主な街路沿いの宅地に対して1㎡当たりの金額を算出して定めたものです。

○前年中に取得した資産
取得価額  ×(1 - R × 0.5)

○前年前に取得した資産
前年度評価額 ×(1 - R)

土地の評価額から課税標準額を求め、前年の課税標準額を参照して急激な上昇が起こらないよう調整し、税率をかけることで固定資産税が算出されます。なお、同一の市区町村内で所有する土地の評価額合計が30万円以下であれば、固定資産税は全額免除されます。

固定資産税は、毎年支払わなければならないものです。家や土地をこれから買おうと考えている人は、その購入金額だけでなく、かかる税金にもきちんと目を向けるようにしましょう。