注文住宅の維持費はいくらかかる?マンションとどっちが安いか徹底比較
- お役立ちコラム
注文住宅を検討している方にとって、維持費は大きな懸念事項の一つではないでしょうか。
確かに、注文住宅はマンションと比較すると初期費用が高くなりますが、維持費に関しては必ずしもそうではありません。
実は、注文住宅の維持費は、長期的な視点で考えると、かえってマンションよりも低く抑えられる可能性があるのです。
今回は、注文住宅の維持費の内訳や、マンションとの比較などを詳しく解説します。
関連記事:新築一戸建てにかかる費用ってどのくらい?購入前に知っておくべきこと
関連記事:新築住宅購入後の家具家電にかかる費用の目安はどれぐらい?
注文住宅の維持費の目安は年間約40万円
注文住宅の維持費は、年間でおおよそ40万円が目安と言われています(建物が新築か中古かやエリアによって異なります)。
住宅ローンや光熱費以外にも、火災保険や地震保険などの各種保険料、固定資産税や都市計画税などの不動産取得税、外壁や屋根の修繕費など、さまざまな維持費が発生します。
住宅ローンの借入額を決める際には返済に行き詰まらないよう、維持費もしっかりと考慮しましょう。
次の章では、注文住宅の維持費の内訳について、具体的な内訳項目とそれぞれの相場価格を詳しく解説していきます。
注文住宅の維持費の内訳とは?
注文住宅の維持費とは、家を購入した後にかかるランニングコストのことです。
具体的な内訳としては、主に以下の項目が含まれます。
- 保険料(火災保険料・地震保険料など)
- 税金(固定資産税・都市計画税など)
- 修繕費(外壁、屋根、水回りなど)
これらの項目は、家を購入した後も長く発生する費用であり、家計に大きな影響を与えるため、事前にしっかりと把握しておくことが重要です。
それぞれの項目について、詳しく見ていきましょう。
①保険料(火災保険料・地震保険料など)
住宅の保険には、主に火災保険と地震保険があります。近年は自然災害が増えているため、火災保険と地震保険をセットで契約するケースが一般的です。
保険料は、住んでいる場所、家の構造、補償内容、契約期間、特約の有無によって大きく変わります。
火災保険料
火災保険は、火災による損害を補償する保険です。
一戸建てを購入する際には加入が義務付けられているため、加入する必要があります。火災保険に未加入の場合は、住宅ローンを組むことができません。
保険料は、建物や家財の価値、契約内容によって異なりますが、年間1~2万円程度が目安です。
※当社では火災保険料が安くなる、省令準耐火構造をおすすめしております
※詳細については弊社スタッフにお問い合わせください
地震保険料
地震保険は、地震や噴火による火災、建物の損壊、埋没、流失などの被害を補償する保険です。
地震保険への加入は任意ですが、火災保険に付帯して加入する必要があります。
保険料は、建物の構造や立地によって異なりますが、年間1~4万円程度が目安です。
②税金(固定資産税・都市計画税など)
住宅ローンの返済に加え、固定資産税と都市計画税は、住居に住み続ける限り、必ず支払う必要があるものです。
地域によっては、自治会費などのその他の費用も負担する必要があります。
固定資産税
固定資産税は、家や土地の価値に基づいて課税される税金です。家や土地の価値によって異なりますが、年間10〜15万円程度が目安です。
都市計画税
都市計画税は、都市計画区域内に所在する家や土地のみに課税される税金です。所在する市町村によって異なりますが、年間3〜5万円程度が目安です。
③修繕費(外壁、屋根、水回りなど)
修繕費は、外壁や屋根、水回りの修繕など、建物を維持するために必要な費用です。
30年間でかかる修繕費の総額は、住宅の状態や条件によって大きく異なりますが、一般的には600~800万円程度と言われています。年間の維持費に換算すると、約20〜26万円となります。
修繕費は、家を購入した後に長く発生する費用であり、家計に大きな影響を与えるため、事前に把握しておきましょう。
以下は主な修繕内容です。
※各メンテナンス費用等に関しましては、商品または、構造の仕様等により金額が変動いたしますので、詳細については弊社スタッフにお問い合わせください
外壁
基本的には、10~20年程度でリフォームが必要になります。
金額は施工会社や施工方法によって大きく変わりますが、50~250万円程度の場合が多いでしょう。
屋根
一般的なスレート葺きの屋根の場合、10~20年程度でメンテナンスが必要になります。
施工方法によって金額は大きく変わりますが、50~200万円程度かかるでしょう。
水回り
トイレやキッチン、風呂などは、10年~20年毎にリフォームが必要だと言われています。
金額は、トイレは30万円前後、キッチンは施工部位によって20~150万円前後、風呂は100万円前後が目安です。
外構
庭や門、塀などの外構も、メンテナンスも随時行う必要があります。
こちらに関しては、広さやこだわりによって金額が大きく異なりますので、各ご家庭で確認してみてください。
内装
経年によって黄ばみや日焼けが起こる壁紙やふすま紙、床、扉なども定期的なリフォームが必要です。
注文住宅の年間維持費をまとめると、目安の金額は以下のようになります。
- 保険料(火災保険料・地震保険料):約2〜6万円
- 税金(固定資産税・都市計画税):約13~20万円
- 修繕費(外壁、屋根、水回りなど):約20〜26万円
合計で35万~52万円、平均して年間約40万円前後が目安と言えそうです。
注文住宅とマンションの維持費の比較
注文住宅の維持費の内訳について見てきましたが、注文住宅とマンションでは、どちらの方が維持費が安いか気になる方も多いのではないでしょうか?
ここでは、マンションの維持費について、詳しく解説します。
マンションの維持費の具体的な内訳としては、以下の項目が含まれます。
- 保険料(火災保険料・地震保険料など)
- 税金(固定資産税・都市計画税など)
- 管理費
- 修繕積立金
- 駐車場代など
これらの項目の合計額が、マンションの維持費となります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①保険料(火災保険料・地震保険料)
注文住宅と同様に、火災保険、地震保険などがかかります。
マンションの方が戸建てよりも火災に強いといわれており、火災保険料は多少割安になる可能性があります。
相場価格は年間15,000円前後と言われています。
②税金(固定資産税・都市計画税)
注文住宅と同様に、固定資産税・都市計画税がかかります。
固定資産税は、土地や建物などの不動産を所有している場合に毎年かかる地方税です。
戸建てを購入した場合、年間10~15万円程度かかります。
税額は、「固定資産税評価額×標準税率(1.4%)」で計算できます。
標準税率は各自治体で1.4%と定められていて、固定資産税評価額については土地・面積・形状によっても異なります。
都市計画税は、所在地が都市計画法の市街化区域内にある場合のみ、毎年課せられる地方税です。
一戸建て住宅を所有すると、年間3~5万円程度かかります。
税額は、「固定資産税評価額×制限税率」で求められますが、自治体ごとに制限税率は変わる点に注意が必要です。
制限税率の上限は0.3%です。
③修繕積立金
マンションの共有部分や設備、外壁などの修繕をするために積み立てる費用です。
毎月1~2万円程度が相場価格と言われています。
修繕積立金の他に、十数年に一度の大規模修繕の際には一時金を求められたり、大規模修繕後には修繕積立金額が上がる可能性があります。
④管理費
マンションの共用部分や設備の管理維持、清掃、管理人費などのために支払うお金です。
金額は物件によって異なりますが、月額1万~2万円程度が一般的です。
⑤駐車場代など
駐車場や駐輪場を借りている場合は毎月駐車場代がかかります。
金額はさまざまですが、相場は5,000~3万円と言われています。
マンションの年間維持費をまとめると、目安の金額は以下のようになります。
- 保険料(火災保険料・地震保険料):約15,000円
- 税金(固定資産税・都市計画税):約10万円
- 管理費:約12万~24万円
- 修繕積立金:約12万~24万円
- 駐車場代:約6〜36万円
マンションの年間維持費は、地域や物件によって大きく異なりますが、一般的には約40万円~100万円、平均すると約70万円程度が目安です。
注文住宅の年間維持費が約40万円ということを踏まえると、注文住宅の方がマンションよりも維持費が安く済む傾向にあるといえます。これは、管理費や駐車場代などがかからないためです。
注文住宅の維持費を抑えるための3つのコツ
注文住宅の維持費は、年間約40万円かかることがわかりました。これは決して安い金額ではありませんよね。
そこで今回は、注文住宅の維持費を賢く節約する3つのコツをご紹介します。
- 新築戸建ての固定資産税の減額措置を利用する
- 太陽光発電を設置する
- 定期的なメンテナンスを行う
それぞれ詳しく見ていきましょう。
新築戸建ての固定資産税の減額措置を利用する
新築で戸建を買った場合、固定資産税が一定期間減額されるケースがあり、床面積が50㎡以上、280㎡以下の場合に適用され、一定期間固定資産税の半額が免除となります。
減免される期間は以下の通りです。
木造住宅……3年間
上記のうち、3階建て以上の耐火、準耐火建築物……5年間
長期優良住宅……5年間
上記のうち、3階建て以上の耐火、準耐火建築物……7年間
太陽光発電を設置する
太陽光発電を設置するのも注文住宅の維持費を抑えるための一つの方法です。
太陽光発電で売電したり自家消費したりして電気代を節約した分を維持費に回せます。
初期費用がかからない「シェアでんき」もあるので、電気代の節約も検討してみてはいかがでしょうか。
関連記事:太陽光発電のメリット・デメリットをわかりやすく解説!
定期的なメンテナンスを行う
維持費をおさえるには、自分でこまめにお手入れすることが大事です。
掃除を頻繁に行い、住宅の異常にすぐに気づけるようにしましょう。
不具合に気づいた時点で補修をすれば、劣化するスピードを遅くすることも可能です。
関連記事:住まいの外回りお手入れ方法!定期メンテナンスで新築状態を保つ
不安なときは専門家に相談するのがおすすめ
注文住宅は人生の中でも大きな買い物です。
維持費をはじめ、様々な点について不安がある場合は、専門家のアドバイスを活用することをおすすめします。
アイウッドでは、オンライン相談会を実施しています。
「家のローンはどのくらい?」「家づくりの流れが知りたい」「すぐに家は必要ないけど興味がある」などのお悩みがある方はお気軽にお申し込みください。
自宅にいながら、家づくりのプロがご相談にお答えします。