住宅ローンの審査が通らない人の特徴とは?落ちた場合の対策方法
- お役立ちコラム
「住宅ローンの審査に落ちたらどうしよう」
「審査に落ちないためにできることは何?」
住宅ローンの申請時に、このような悩みを抱える方は多くいると思います。
夢のマイホームを手に入れるために、まずは住宅ローンの審査に通る必要があります。しかし、審査に落ちてしまうことも少なくありません。
この記事では、住宅ローンの審査が通らない人の特徴やその対策方法について詳しく解説します。審査に通らなかった場合でも諦めずに、次のステップへ進むためのヒントもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
金融機関が重視する融資の判断基準とは?
住宅ローンの申請の可否は、金融機関によって判断されます。
国土交通省が複数の金融機関を対象に行った調査によると、融資の主な判断基準となるのは、以下の内容です。
国土交通省「令和5年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」
- 完済時年齢:5%
- 健康状態:6%
- 借入時年齢:96%
- 年収:94%
- 金属年数:6%
- 返済負担率:92%
- 担保評価:8%
- 金融機関の営業エリア:4%
- 連帯保証:1%
- 国籍:6%
- 融資可能額(購入の場合:)3%
- 融資可能額(借換えの場合):9%
- カードローン等のその他の債務の状況や返済履歴:7%
- 申し込み人との取引状況:8%
- 業種:5%
- 家族構成:9%
- 雇用先の規模:9%
- 所有資産:7%
- 性別:4%
- その他:1%
住宅ローンを申請する際、「家族の年収」や「家族の融資歴」などを気にする方も多くいます。しかし金融機関の大半が申請者の家族ではなく、本人の状態を重視していることが、調査結果からわかります。
家族の情報も融資の有無を判断する要素の1つですが、それよりも自身の条件を整えて、審査に通りやすい状況にしておくことのほうが大切です。
住宅ローンの審査が通らない人の特徴
住宅ローンを申請する際、審査を通過できるのか不安になりますよね。
ここからは住宅ローンの審査が通らない人の特徴をご紹介します。あてはまる方は、対策した上で住宅ローンを申請しましょう。
過去のローンの返済に滞りがあった
カードローンや車のローンなどで返済が滞った過去がある方は、金融機関が共有する「個人信用情報」に事故情報として登録されます。このことを、いわゆる「ブラックリストに載る」と言います。
事故情報が登録されていると、住宅ローンの申請に不利になります。金融機関に「融資しても計画通りに返済されない可能性」を印象付けてしまうためです。
収入が安定していない
住宅ローンは毎月返済します。収入が安定しないと返済できない月があったり、滞ったりする可能性があると、金融機関に判断されることもあるようです。
高収入であっても収入に安定性がない方は、住宅ローンの審査が通らない可能性も考慮しておいたほうが良いでしょう。
勤続年数が短い
勤続年数が短い方も、住宅ローンの審査に通りにくい傾向にあります。これは、収入の安定性を疑われるためです。
「いずれ仕事を辞めるかもしれない」「収入が不安定になる時期が訪れるかも」などと判断され、融資の審査に通過しにくくなることも考えられます。
年齢が高い・若い
住宅ローンの申請時の年齢が高すぎると、審査に通りにくくなります。その理由は、住宅ローンを返済し終える前に定年退職を迎える可能性が考慮されるためです。「収入が途絶えたら返済できなくなるかもしれない」ということから、年齢の高い方の住宅ローン審査は厳しくなります。
一方で若すぎると、いずれ仕事を辞めて無職の時期が生じる可能性があると判断されます。同じく、こちらも審査で不利になります。
健康状態が優れない
金融機関の多くが、住宅ローンの申請者に「団体信用保険(団信)」への加入を義務付けています。健康状態に問題がある方はこの団信に加入できず、住宅ローンの審査を通過できないことも。
団信への加入は、告知書の内容によって可否を判断されます。告知書の内容は金融機関によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
返済負担率が高い
返信負担率とは、収入に対して借金の返済がどれくらいの割合を占めているかを示すものです。これには住宅ローンだけでなく、車やカードなど、その他のローンも含まれます。
金融機関は、融資の条件として返済負担率の数値を設定しています。この数値は30〜35%以内としていることが多く、上回る場合は住宅ローンの審査に通らない可能性があります。
物件の価値が低い
金融機関は融資の際、「返済してもらえない場合、お金の代わりとなるもの」を考慮します。このお金の代わりとなるものが、住宅ローンの申請をする物件です。
住宅ローンの返済ができなくなった際、金融機関は貸していたお金を取り戻すために、借主の住まいを競売などにかけ、お金に替えます。
住宅の価値が低いと、返済が滞った際の補填ができないため、審査に通りにくくなる可能性があります。
住宅ローンに落ちても諦めないで!再審査のためにやっておくべきこと
住宅ローンの審査に落ちても、家の購入を諦めるにはまだ少し早いかもしれません。
住宅ローンの審査が通らなかった場合の対応策を、学んでおきましょう。
他のローンの返済を終わらせる
住宅ローンの審査に通らなかったのは、返済負担率の高さが原因かもしれません。他のローンの支払いを終えて返済負担率を下げることで、住宅ローンの審査に通りやすくなります。
住宅ローン以外にローンの支払いがある方は、支払いを終えた上で住宅ローンの再審査を申し込んでみてはいかがでしょうか。
返済額を見直す
毎月の返済額が少ないと、返済年数が長くなります。金額によっては、定年を迎えた後も住宅ローンを返済し続けなくてはなりません。
一方で、返済額が多いと返済負担率が高くなり、どちらにしても審査に通りにくくなります。
住宅ローンの審査に落ちてしまった場合、月々の返済額を見直してみましょう。返済年数と返済額の負担のバランスが整うことで、住宅ローンの再審査を通過できるかもしれません。
頭金を増やす
住宅ローンの返済プランに無理をなくすために、頭金を増やすのも有効な手段です。頭金が多くなることで、毎月の住宅ローンの負担額を減らせ、返済年数も短縮できます。
頭金が少ない方は、頭金をしっかり貯めてから住宅ローンに申し込みましょう。また、両親に援助を相談したり収入を増やしたり、車など高価な物を売ることなどを選択肢に含るのもひとつの手です。
審査が通りやすい銀行に変える
地方銀行や信用金庫は、大手の都市銀行とは異なり地域活性化を目的として運営しています。そのため、大手の銀行と比べると担当者がより親身に相談に乗ってくれる傾向にあるようです。
住宅ローンの審査も通りやすいよう、さまざまなアドバイスも提供してもらえます。住宅ローン審査に落ちてしまいそうな方や落ちてしまった方は、都市銀行・信用金庫などの地域密着型の金融機関を選ぶと良いかもしれません。
また、金利が高い金融機関も、住宅ローンの審査が通りやすいとされています。その分、返済額の総額は高くなってしまうため、安易に選ぶのは避けたほうが無難です。最終手段として選択肢に含めておくくらいが、ちょうど良いかもしれません。
購入物件を見直す
購入物件の価値が低い、もしくは金額が高すぎて返済計画に無理がある、といった理由で、住宅ローンの審査に落ちてしまうこともあります。
住宅ローンの審査に通らなかった理由を金融機関に教えてもらうことはできませんが、この理由に該当する可能性のある方は、購入物件を見直しも考慮してみましょう。
現在は安価でも、土地の値段が上がりそうな物件などを選ぶことで、住宅ローンの審査に通りやすくなるかもしれません。
不安なことは住宅の担当営業に相談を!
住宅メーカーの営業担当者には、住宅ローンに対して知見を持つ人もいます。知識がない場合でも、住宅ローンに詳しい社内のスタッフを紹介してもらえるケースもあります。
住宅ローンに関して不安を持つ方は、1人で抱え込まず、住宅会社の担当者に相談してみてください。
家づくりや住宅購入は、大きな買い物です。パートナーとなる住宅会社と協力することで、失敗や後悔のリスクを減らせます。
住宅ローンに通らなくても諦めないで
「住宅ローンの審査に通らなかったらどうしよう」「審査に落ちてしまったら諦めるしかない」
家を購入する際、このような不安を抱える方は多くいます。しかし適切な対策を講じることで再審査を通過できる可能性は十分にあります。
住宅ローンの審査に通過するためには、ご紹介した内容を参考にしてできることから1つずつ対策していきましょう。