シンプルなDIY家具が映える、大人のモダンハウス。

熊本地震から３年。菊池市ののどかな景色に恵まれたN様邸は、地震によって半壊認定を受けました。ご家族は、「修理をするより新しい家に住み継ぎたい」と、立て替えを決意。新しく生まれ変わった“我が家”。そのナチュラルモダンな外構には、春の花やおしゃれなグリーンが鮮やかに飾られていました。

「様々なバランスを見て、コストパフォーマンスが高い注文住宅というところが気に入りました」とご主人。現在はご主人と奥様、娘さん、ご主人のお父様の４人で暮らすN様のお宅です。心地よいグリーンが迎える玄関ホールは、お客様を迎える来客用と家族が出入りする空間にセパレート。すっきりとした黒の壁が、空間をキリッと引き締めています。「この玄関の造りは光の森の展示場から。ほかにも色々なアイデアを取り入れさせていただきました。あとは好きな雑誌なども参考にしましたね」とご主人が家づくりを振り返ります。

美しい飴色の床材が印象的なリビングは、和室とひと続きに。折り上げ天井のダウンライトが家族の団らんの場を明るく照らします。そんなリビングの一角には、小上がりの座敷をもうけました。「リラックスしたいときにごろんと寛げるのがいいんですよね」と奥様。先日はここを使ってパンづくりをしたと、嬉しそうに話してくれました。そんな朗らかな奥様のこだわりは、やはり１日の長い時間を過ごすキッチン。白のタイル貼りがおしゃれでお気に入りだそう。また１階にはお父様の部屋も設け、勝手口から出入りできるようにしたり、トイレの近くに配置した点も家づくりのポイントとなっています。

　センスの良い家具やインテリアでまとめられ、統一感を感じさせるN様邸のリビング。ご主人が大好きだというグリーンが映える大人の空間になっています。実は、ダイニングのベンチやシンプルなチェアのクッション、ソファなど、ご主人が自らリメイクしたり、DIYで造られたものが多いと聞いて驚きました。部屋のいたるところにあるファブリックパネルもご主人によるもの。外構もご自分で手がけられているとか！　少しずつ完成に近づいていると教えてくれました。また、ダイニングテーブルの隣にはお酒専用のオープン棚が。隠さず見せるレイアウトを意識したことで、家に居ながらお店のような雰囲気を味わえます。

２階は、２人の娘さんの部屋と夫婦の寝室のみ。部屋数を増やさず、ゆったりとしたホールスペースを設けました。この２階専用の洗面所がとってもキュート！　木枠のミラー、柄違いの北欧風のタイル、娘さんお気に入りのブランドのハンドソープ。真似したいアイデアです。「プライベートな空間だから、心地いい空間にしたくてこだわりました」と母娘でにっこり。スペースをあえて活かし、家族の「好き」を一番に考えたプライベート空間となりました。

地震の影響から建て替えを余儀なくされたN様邸。ご夫妻が新しい“我が家”に求めたのは、「地震に強い丈夫な家」でした。「ここは土地柄、吹き下ろしの風なんかも強いんです。何より自然災害から家族を守ってくれる家が一番。安心してずっと長く暮らせる家が完成して、本当にうれしいです」。趣味のDIYをとおして、オリジナルの色を染めていくご主人。お気に入りの空間を思い切り楽しむ奥様。新居とあってゲストも多く、ご友人にも新しい家を褒められて嬉しいと話してくれた娘さん。それぞれの新しい人生を乗せて、新しい暮らしが紡がれていきます。取材のご協力ありがとうございました！